アトピー性皮膚炎の治療法は人によって千差万別、その原因やメカニズムを知ることで自分にとって最適な治療法を見つけることができます。

アトピー性皮膚炎の原因と治療アトピー性皮膚炎の原因と治療

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◆チロシンキナーゼ型受容体

チロシンキナーゼ型受容体は増殖因子(成長因子:GF)の受容体です。リン酸化されうるアミノ酸(セリン、スレオニン、チロシン)の中のチロシンをリン酸化 することでシグナル伝達を進行させ、細胞を増やします。ただ、成長因子の中でTGF-βだけは、セリン−スレオニンキナーゼ型受容体であるので、例外として ここには含めません。

さて、とりあえず全体図(本当はもっとクロストークしている)をさらしてみましたが、はじめて見る人に人にはなんのこっちゃということになるので、 順を追って説明していきます。 まず、水溶性である成長因子が細胞膜上の受容体に結合します。すると、受容体同士が細胞膜上を移動して二量体を形成(リガンドとしての作用を示すためには 二量体化することが重要です。)し、お互いに受容体をリン酸化し合います (PDGFは二量体分子、EGFは二価の分子、FGFは経派りんを含む分子により多量体化する)。 次に、リン酸化によって活性化された受容体のリン酸化チロシンに、SH2(src homology 2)ドメインを持つアダプター分子:Grb2(growth factor receptor-bound protein2) 、Shcが結合します。Grb2はSH2ドメインとSH3ドメインを持ち、SH2ドメインは先ほど述べたとおりリン酸化チロシンに、SH3ドメインはSOSというタンパク質のプロリンリッチ の部分に結合します。いうなればコンセントのアダプターというところでしょうか。 SOSはRasに結合しているGDPをはずして、GTPをくっつける、GEF(guanine nucleotide exchange factor)としての役割を成します。 活性型になったRasは、Rafの活性化を介してMAPKカスケードを進行させたり、PI3キナーゼ、RalGDS、PLCεなどを活性化しその作用を示します。 活性化したRasを不活化するGAPとしてはp120GAP、NF1、Gap1が存在する。NF1は静止期のRasを不活性の状態に保つ、p120GAPとNF1は活性かされたRasを不活性な状態 に戻す。Gap1はGタンパク質により活性化され、Rasシグナル伝達を抑制する。 Rasの下流で、Rac、Cdc42などのRhoが活性化され、アクチン細胞骨格系が制御される。なお、SOSおよびRasGRFはRhoファミリーのRacを直接活性化する。

ストレスファイバーというのは、別名緊張繊維と呼ばれ、アクチンフィラメントが数十本束化したものを言います。アトピー性皮膚炎では、EGF、NGFなど の成長因子が多量に出される上に、交感神経緊張の状態、つまりGタンパク質の活性化が起こるので、Rasが健常人に比べて活性化されています。そのため、 細胞間脂質の量は少なくても、細胞の骨格自体は安定化します。 MAPKカスケードについてはこの後さらに詳しく述べますが、ひとまずおいておきます。

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