アトピー性皮膚炎の治療法は人によって千差万別、その原因やメカニズムを知ることで自分にとって最適な治療法を見つけることができます。

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◆異物の処理(抗原提示)

マクロファージやB細胞、樹状細胞がMHC分子と抗原をT細胞へ受け渡すところです。 マクロファージやB細胞表面にあるMHC分子(人のMHC=HLA)には3つのサブタイプがありますが、 抗原提示に関与しているのはクラスTとクラスUの二つでした。

クラスTはほとんどすべての細胞に発現していますが、 クラスUは限られた細胞にしか発現していません。

クラスTは自分の目印となり、このクラスTがある自己細胞内の細 菌を退治するにはクラスTを認識するキラーT細胞が最も適しています。自己のほとんどの細胞はクラスがTなのでT細胞 を活性化せず(抗原とも認識されない=免疫寛容)、活性化するならアポトーシスにより殺されます。
なお、マクロファージ の場合は、INF-α,β,γ、TNF-αらによりクラスTの発現が、INF-γによりクラスUの発現が上昇し、IL-10によりクラス U発現が抑制される。
IL-10はTh1への分化を抑制INF-γはTh2への分化を抑制(Th1とTh2のバランスの調整)。
B細胞の場合は、IL-4によってクラスU発現が上昇し、INF-γにより抑制される。

MHCクラスT分子はキラーT細胞のCD8抗原により認識されるのだが、ヘルパーT細胞からの誘導なくしては活性化しない。

一方、MHCクラスU分子はヘルパーT細胞のCD4抗原によって、MHC分子と一緒に渡される抗原はT細胞表面にあるTCRに よって認識される。つまり、CD4−MHCクラスU、外部抗原−TCRの関係で認識される。外部抗原−TCRにおける抗原は 多種多様なため、TCR内の遺伝子はそのつど再構築される。

T細胞による抗原の認識にはもうひとつシグナルが必要で、それを共刺激シグナルと呼ぶ。抗原提示細胞上のB7(CD80、86)分子とT細胞上にあるCD28分子が互いに認識しあうことで、抗原を提示できる(ハロー86にはニーハオ28で答える)。まとめると、抗原を提示するときにT細胞と抗原提示細胞の間でやり取りされるシグナルは、

<抗原提示細胞上><T細胞上>
MHCクラスUCD4
外部抗原TCR及びCD3
B7(CD80、86)CD28

抗原提示のメカニズム←クリックすると拡大します。

と言った具合。この3つのうちどれが欠けてもアナジー(不応答)を起こす。

マクロファージによる抗原提示が済むと、Th1、Th2らは上で述べたようなサイトカインを分泌する。これにより、マクロファージがさらに活性化するのは言うまでもないが、それ以外に、B細胞上のIg(イムノグロブリン)のクラススイッチが起こることが非常に重要である。

B細胞の分化を起こすためには、 T細胞によるシグナル(IL-2)が必要である。

抗体産生細胞に分化した
Th2細胞はIL-4、IL-13を出して抗体(免疫グロブリン=Ig)産生を誘導、 肥満細胞の分化を促進、IL-5を出して好酸球、好塩基球の分化を促進、IL-6を出して血小板の分化を促進し、

Th1細胞はIL-2、IFN-γを産生するとともに細胞性免疫を活性化する。IL-6はキラーT細胞を活性化するが、 Th1細胞が産生するなんらかのサイトカインもキラーT細胞を活性化する。
アレルギー疾患を考えるにはここも重要である。IgEへのクラススイッチの起こりやすさやTh2への傾きやすさなどの非MHC遺伝子によって、Th1よりTh2が優位になることでアレルギーが発現しやすい体質となるというのがひとつ。

また、T細胞に抗原提示する際、MHCが問題となることは先に述べたとおりであるが、 人のMHC(HLA)には個体差(多型)があり、MHC型によって結合できるペプチド配列に偏りが生じる。ダニや花粉といった一部のアレルゲンに対してのみ免疫応答しやすいといった、アレルゲンとHLA型の相関のせいでアレルギーが発現しやすいというのもひとつである。

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